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お客様の声

<インタビュー>承継開業で独立の夢を実現!地域の患者様・地域医療に貢献する薬局を開業

株式会社ネクサフィート


株式会社ネクサフィート・代表取締役社長の塩瀬 真央 様は、20196月、当時29歳の頃に山口県下関市で他の法人が運営していた健和薬局を個人承継により譲受されました。その翌年、20208月には神奈川県川崎市で塚越薬局も個人承継により譲受され、現在、2つの店舗で在宅に力を入れていらっしゃいます。塩瀬様の独立開業にかけた想いや、今後の展望についてお話を伺いました。

法人名

株式会社ネクサフィート

氏名

代表取締役社長 塩瀬 真央 様

心機一転、出身地である山口県下関市で個人承継により独立開業

―独立開業をお考えになったきっかけを教えてください。

独立開業以前は、4年間、福岡県の薬局に勤務していました。一スタッフとして勤務するうちに、薬局経営に興味を持ち始め、いつか独立開業したいと考えはじめたことがきっかけです。

それから、開業にかかる資金や1日の外来患者数などボーダーラインやイメ―ジを持って、条件をクリアしている薬局があれば個人承継という形で独立開業したいと考えていました。

―新規開業ではなく、個人承継という形で独立開業を目指した理由を教えてください。

承継により事業を譲受するメリットの一つに、元オーナーがこれまで築いてこられた処方元の先生との関係性や地域の患者様のことをよく理解しているスタッフまで引き継ぐことができることがあげられます。今、薬局に求められる機能の一つとして、在宅に力を入れている薬局が増えてきていますが、在宅を実現するためには、やはり処方元の先生や地域の患者様との関係性は非常に大切ですよね。

この健和薬局(山口県下関市)を私が譲受するまでの約20年間、元オーナーが処方元の先生と築いてこられた関係性も、便宜を図っていただきスムーズに引き継ぐことができています。また、以前から勤務されていたスタッフで現在も勤務してくださっているスタッフもいるので、地域の患者様のことはもちろん以前からよく理解して業務してくださっています。以前から顔馴染みのスタッフがいるとこれまでここに通っていた患者様も安心ですよね。

このように、これまで元オーナーや当時から勤務しているスタッフが築いてこられた関係各所との関係性まで引き継ぐことができること、さらにはこれまでここに通っていた患者様についても継続して通っていただきやすいこと、それが個人承継という形で独立開業を目指した理由です。

―福岡県の薬局で勤務されていたご経歴から一転、一店舗目を山口県下関市で開業された理由は何ですか?

下関市周辺は、訪問診療をされている先生も在宅の患者様をかかえている薬局も少ない在宅未開拓エリアなので、在宅のニーズを見つけやすいと考えたからです。私は、兼ねてから在宅に力を入れていきたいと考えていました。

また、私の出身地が下関市であることも下関市で開業を決意したきっかけの一つです。当時、アドバイザーの藤さんに開業意向を伝えて約2ヵ月後、下関市で事業承継のご相談があるとお声がけいただき話を聞いてみたところ、私が想定していた条件をクリアしていたので、この2点が相まって下関市で開業を決意しました。

未開拓エリアではじめる在宅、求められる新たな薬局の姿勢

―在宅に注力しようと考えた理由と未開拓エリアでの在宅実現に向けて苦戦したことは何ですか?

65歳以上の高齢者人口増加に伴い、社会保障費も増大しているなか、国は地域包括ケアの実現を目指しています。今年(2022年度)の診療報酬改定もそうですが、前回の改定から対物業務から対人業務へのシフトの一環として、在宅への注力がフォーカスされています。地域の患者様とより積極的に関わっていくため、さらに会社経営のためにも、在宅に力を入れていこうと考えたんです。

未開拓エリアでの在宅実現に向けて苦戦したことは、人脈を一から作っていくことです。下関市は出身地ではあるものの、介護事業者の方々との繋がりがあるわけではなかったので、人脈を広げるために在宅が必要そうな外来の患者様がいたら、まずはケアマネージャーへ連絡し、そこから人脈を広げていきました。現在、在宅の患者様は約30名います。

―地域の薬局経営における課題をどのようにお考えですか?

少子高齢化に伴い患者様の絶対数が減ってしまうことは、地域の薬局経営に大きな影響をもたらすと感じています。特に、下関市は診療所が多く、先生の健康状態に左右されてしまう部分もありますし、コロナ禍で不採算となり閉めてしまうクリニックも出てくると、薬局を開業したはいいものの、処方元がなくなってしまい薬局経営は厳しくなります。

一方で、健和薬局(山口県下関市)は病院の門前薬局なので、そのあたりの心配はありません。私としても5年以内に投資回収できるような店舗で独立開業したいと考えていました。しかし、薬局は今、これまでのような立地ビジネスではなく、自ら開拓する姿勢が必要です。薬局が積極的な姿勢で地域の患者様に関わっていくことこそ、これからの薬局のあるべき姿だと思います。

個人承継による独立開業と在宅の実現~地域の患者様・地域医療への貢献を目指して~

―今後の目標を教えてください。

地域の方々が生まれてから人生の最後を迎えるその時まで、一貫して通っていただけるような、かかりつけ薬局になれるよう目指しています。特に、塚越薬局(神奈川県川崎市)は住宅街に位置する小児科・内科の門前薬局なので、地域包括ケアの実現に向けて、これからも積極的に在宅を伸ばしていきたいと考えています。

また、今年(2022年度)の診療報酬改定では、リフィル処方箋の仕組みが新設されました。今はまだ形骸化していますが、実用化すれば、マンションの近くで、在宅と組み合わせながら工夫してやっていけると思います。

今後、3店舗目の展開も検討する際は、関東エリアで開業したいと考えています。

―さいごに、個人承継により独立開業を実現されたご感想と、今回、地域の薬局を受け継ぐあゆみを共にしたCBグループに一言お願いします。

自身の性格にあった働き方が個人承継による独立開業という形で実現できて良かったです。もちろん忙しさは増しましたが、それは自身で新しいことに挑戦すると決めて作った環境なので、大変だとはあまり思いません。

この挑戦に伴走くださったアドバイザーの藤さんには感謝しています。CBグループは、医療・介護・福祉業界のM&A成約件数が他社と比較しても圧倒的でしたし、何よりも細かいところまで丁寧に対応してくださいました。概要書一つとっても、例えば、必要経費が細かく概算してあったので、それを見ながら1つ1つ妥当性を再考できました。CBグループにお願いして本当に良かったと思っています。

個人承継による独立開業を経て約3年、在宅未開拓エリアで少しでも地域の患者様、さらには地域医療に貢献できていれば嬉しいです。