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スタッフコラム

調剤薬局が在宅調剤において求められる役割


在宅調剤も『やっていて当たり前』が求められる時代に

薬局の加算点数の中でも、
一際点数配分が高いのが「在宅調剤」です。

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・在宅患者訪問薬剤管理指導料 (※ 患者が医療保険適用の場合)
 単一建物診療患者1人の場合・・・650点/回
 単一建物診療患者2~9人の場合・・・320点/回
 上記以外の場合・・・290点/回

・居宅療養管理指導費 (※ 患者が介護保険適用の場合)
 単一建物診療患者1人の場合・・・507単位/回
 単一建物診療患者2~9人の場合・・・376単位/回
 上記以外の場合・・・344単位/回
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通常の薬剤管理指導料が41点~53点/回ですから、
約10倍程の評価がされている加算項目です。

しかしその分、数十日分の薬を一包化して、
患者宅や施設に訪問し、その間で薬歴も書いて、
主治医やケアマネに報告しなければなりませんので、
業務量や、人件費も倍以上かかることは言うまでもありません。

そのため、個人宅1件行くために往復1時間かけて
650点(または507単位)を算定しているだけでは採算が取れませんし、
同じ移動時間で20名の入居施設で290点×20名を算定する方が効率は良く、
薬局経営の目線で見ても利益に繋がります。

また、入居系施設の中でも、グループホームや有料老人ホームは、
管理棟や管理室が存在することが多く、在宅調剤を行う調剤薬局としても連携し易い点は挙げられますが、
一方、サービス付高齢者住宅のようにいわゆる個人宅の集合体においては、
同じ建物内でも一軒一軒が独立しているため個別の対応に時間を要するということも挙げられます。


外来患者が店舗に来局されて調剤・投薬・服薬指導を行う、
といったある意味「型」が形成されているものとは異なり、
各社取り組みは様々で「見本」がない中、各社形を模索している状況です。

また、マンツーマン型や病院門前薬局、
面受け薬局のように立地による優位性もありませんので、
在宅サービスの質が低ければいつでも患者サイドに切られてしまう
というような一種の自由競争の世界です。


2018年度報酬改定のなかでは、
地域支援体制加算の在宅実績要件の引き上げなどもあり、
薬剤師の在宅医療への参画がこれまで以上に求められ、
「待つ薬局」から「動く薬局」であることが求められています。

「動く薬局」であるためには社内の薬剤師教育体制、
つまり「ヒト」の育成が欠かせません。

いずれ訪れる時代に備えて「ヒト」を育成するのか、
「ヒト」の育成においてリソースがある企業と組むのか、
経営者の方々に迫られている猶予期限は、
今回の報酬改定を経たことで近づいたように感じます。


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