全国で57,000軒ある調剤薬局。
数が多いという点で注目を集めていますが、数だけ見れば確かに多いようにも感じます。
国としては、人にフォーカスした調剤報酬改定案として打ち出してきており、患者さんにとって必要な薬局は残し、そうでない店舗を淘汰していく方針です。
加算は社会保障費増(自己負担増)につながり、本当に良いことなのか?との議論もありますが、薬局選別のふるいの一環であるとも取れます。
ところが、患者さんにとって今まで通っていた薬局がなくなるのは、大きな問題ではないでしょうか?
年齢を重ねるごとに、多少の日常変化でもストレスに感じる方もいると多く伺います。
地域に必要な薬局となるには、サービス内容の多様化や地域連携と同様に、求めている患者さんがいる限りその場所に「在り続ける」ことも一つポイントなのかもしれません。
国がこのような方針を打ち出している以上、それに合わせて安定した経営をしていかなければ、「そこに在り続ける薬局」でいられなくなる日も遠くはないというのが現実でしょう。
これからのM&Aでは過去のような高額な売却は難しくなってきていますから、ご引退時にも地域の中での自身の薬局の位置づけを明確にし、残していくための動きが必要になってきているように感じます。
今後譲渡を考える経営者様には、今まで自らが守ってきた地域医療を保っていくためのM&Aという選択をしていくことも必要となってくるかもしれません。